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中性脂肪が高いと血液はドロドロに!下げる対策法は生活習慣にアリ

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中性脂肪

中性脂肪は私たちにとって馴染みのあるもので、美容や健康を意識する方であれば誰しもが「中性脂肪が高いと困る」と日頃から注意されていることでしょう。

しかしスリムな人も油断は禁物!実際、見た目がいくらスリムでも中性脂肪が高い人もいることから、きちんと数値で判断しなければ分かりません。

この厄介な中性脂肪が高い場合、どのように下げれば良いのでしょうか?その対策法は生活習慣にあります。

ここではその対策法と、そもそも中性脂肪とは何か?についてご紹介します。

中性脂肪が高い!下げたいあなたが意識すべきこと

中性脂肪が高い場合、その後のリスクを考えると対策をとる必要があります。

数値がそれほど異常値でなければ、薬物療法や治療を行う必要性もありませんが、まずは日頃から中性脂肪値が上がらないようコントロールしましょう。

そこでまずすべきこと、それが生活習慣の改善です。
というのも、中性脂肪が高い場合まず考えられるのは不摂生や生活習慣の乱れが原因であるからです。

では、中性脂肪を下げるために意識すべきことをご紹介します。

食生活を見直す

中性脂肪を減らすために最も効果的なのが食生活の改善です。

中性脂肪を減らす食事を一言で表すと「日本食」です。食の欧米化に伴い、私たちは本来口にしていたはずの日本食から肉を中心とした欧米食に移り変わりつつあります。
しかし、昔から日本人が採ってきた日本食は、栄養バランスが良く油が控えめで中性脂肪対策にはピッタリの食事なのです。

中性脂肪を減らすためには以下の食材を意識的に摂取しましょう。

  • 青魚
  • 大豆類(豆腐・納豆・豆乳など)
  • 玉ねぎ
  • 雑穀
  • 緑茶(カテキン)

さらに、食事の際にはお腹いっぱい食べるのではなく、腹8分目に抑えることも重要です。

ココがポイント

中性脂肪を増やす食材や食品を控える

食材の中には、中性脂肪を増やすものもあります。食事バランスに気を付けていても、中性脂肪を増やす食べ物を摂取していたのでは効果を感じられないばかりか反対に悪化させてしまうことも。

  • 脂身の多い食品
    とんかつ、ベーコン、マグロのトロなど
  • 乳脂肪分の高いもの
    バター、チーズ、ラード、生クリーム、ショートニング
  • 糖分が高いもの
    洋菓子、ジュース、アイス、糖分が豊富な果実

これらは中性脂肪だけでなく、悪玉コレステロールを増やす原因ともなるのでなるべく摂取を控えたいところです。

しかし、いくら中性脂肪を増やす可能性があるとはいえ、全く採らない生活はかえってストレスに感じることも。そのため、週〇回までにする、など回数を決め、なるべく摂取を控えるよう意識することから始めましょう。

アルコール摂取の制限

中性脂肪が高い場合、アルコール摂取も制限するようにしましょう。

しかし、中にはゼロカロリーのものや糖質ゼロのものを選んで飲んでいるのに、なぜ中性脂肪に繋がるのか疑問に感じる方もいらっしゃるでしょう。

その答えはお酒に含まれている「アルコール」にあります。

アルコールは飲むと肝臓で分解されます。そして最終的に脂肪酸を生成するのですが、この脂肪酸こそが中性脂肪です。さらに、過剰に摂取したアルコールは血液中に流れ、血中アルコールもまた最終的には脂肪酸になります。

つまり、アルコールは結果的に中性脂肪を作り出していることになります。
その上、アルコールを分解する過程では脂肪の燃焼がストップしてしまい、体の代謝は行われないのに中性脂肪だけが蓄積され続ける…。悪循環なのです。

しかし、アルコールを全く摂取しないのは厳しい…。そんな方はアルコールの飲み方を考えましょう。

アルコール摂取の適量がこちらです。

  • ビール:大瓶1本
  • ワイン:グラス2杯
  • 日本酒:1合(180ml)
  • 酎ハイ(7%): 1缶(360ml)

さらに、週のうち最低でも2日休肝日を設け、肝臓を休ませてあげましょう。

運動不足解消

中性脂肪を減らすためには運動も必要です。

運動には「有酸素運動」と「無酸素運動」の大きくわけて2種類あります。これらは運動する方法に違いがあるだけでなく、効果と目的も異なります。

自分の体質やタイプに合わせて取り入れるようにしましょう。

より高い脂肪燃焼効果を得るためには、無酸素運動から始め、有酸素運動にうつるのがポイント。こうすることで、ホルモン分泌を妨げることなく各運動の効果を得ることができます。

運動をする時間がない…!という方には、一日の生活の中で意識するだけで手軽に体を動かすことができます。

たとえば、通学・通勤時に一駅分歩いたり、エスカレーターやエレベーターを使わず階段での昇降運動、家事の合間にストレッチやスクワット、ふくらはぎのマッサージを取り入れる。テレビを見ながらラジオ体操をする…。
など、運動だけの時間を作らなくても、十分運動効果を得ることができます。

運動は継続して行うことが最も重要です。そのため、無理なく取り入れられる方法を見つけましょう。

有酸素運動

有酸素運動とは、体に継続して軽い負荷をかける運動で、細胞筋肉が酸素を利用してブドウ糖と中性脂肪を燃焼させます。

脂肪を燃焼させるので、ダイエット効果はもちろん、体脂肪を減らし、生活習慣病のリスク軽減、心肺機能向上、善玉コレステロール上昇などの効果を期待できます。

主な有酸素運動がこちら。

  • ウォーキング
  • ジョギング
  • 水泳(水中ウォーキングを含む
  • サイクリング
  • ヨガ
  • エアロビクス

無酸素運動

無酸素運動とは、短時間で強い力を算出することができる運動を指します。筋肉細胞で糖質を分解するのですが、この過程で酸素を用いません。そのため無酸素運動とよばれます。

筋肉量を増やし、強化することで体全体のエネルギー消費量アップを目指し、脂肪の付きにくい体にすることができます。
さらに、基礎代謝アップ、骨折や転倒予防、成長ホルモン分泌量アップも期待できます。

主な無酸素運動がこちら。

  • 筋肉トレーニング
  • 短距離走
  • ダンベル挙げ

加えて行いたい、中性脂肪増加防止策

主となる生活習慣に加えて、中性脂肪増加を防止する対策をみてみましょう。

自分の数値やタイプと合わせて取り入れることはもちろん、必要であれば医師の指示に従いましょう。

サプリメントの服用

食生活の改善が難しい、栄養素の不足が気になる…そんな方にはサプリメントの服用がおすすめです。

サプリメントであれば、手軽に必要な栄養素を摂取することができるのでそれほど負担に感じることもありません。

サプリメントにもさまざまな種類がありますが、中性脂肪増加対策であれば、DHA・EPAが入ったものがオススメ。

中性脂肪を減らす効果のあるDHA・EPAは青魚に多く含まれていますが、なかなか食事で摂取するのが難しいという声が多いのです。

他にも、ビタミンB・ビタミンEについても中性脂肪に効果的であると同時に不足しがちな栄養素なので、サプリメントを利用すると良いでしょう。

健康保健食品の活用

テレビやCMなどで中性脂肪を下げる飲み物が紹介されているのを目にしたこともあるのではないでしょうか。

中でも、特定保健食品(トクホ)として開発されたものは健康を促す効果を期待できるので、是非取り入れてみましょう。

サントリーの「黒烏龍茶」は、脂肪の吸収を抑え、脂肪がつきにくい体にする効果を期待でき、血中中性脂肪が高い方にすすめられています。
また、花王の「ヘルシア緑茶」は脂肪を代謝する力を高めると同時に、酵素の活性を高めてくれます。

もちろんこういったものだけで確実に中性脂肪を下げることはできません。しかし、生活習慣の改善に加えてサポート要素として取り入れましょう。

薬の服用

中性脂肪値が基準値を大幅に上回った場合、薬物による治療が必要となる場合もあります。

ただし薬に関しては独断で服用することはできないため、健康診断を受け異常値だった場合、専門医を受診してからの治療開始となります。

数値によってはただちに薬の服用が必要とされる場合もありますが、その際にも薬の力だけに頼りきるのではなく、基本的な生活を正していくことが求められます。

あなたが下げたい中性脂肪とは何か?

「中性脂肪=有害」そんなイメージがあっても、実際のところ中性脂肪って何なのか?本当に有害なの?そんなところまであまり考える方はいないでしょう。

「下げたい!」そう思うのであれば、まずは中性脂肪について知る必要がありますよね。

では、あなたが下げたいと思っている、中性脂肪とは何なのか?中性脂肪の基本についてみてみましょう。

中性脂肪を知る

中性脂肪とは、人間の体を動かすためのエネルギー源となるものです。

本来、食べ物から摂取した脂質は、小腸から吸収されて血液中に入ります。そして必要な分は体内を循環し、必要なエネルギー源として用いられます。そしてここで使いきれずに余った脂質、それが中性脂肪として体内に蓄積されます。

中性脂肪というと、有害なイメージがあることから毛嫌いされがちですが、体内の脂質の中では割合が最も高く、血液中に含まれています。

体がエネルギー不足になると、蓄積された中性脂肪が分解されて使われるため、私たちが健康に過ごすためにはなくてはならない存在でもあります。

皮下脂肪と内臓脂肪

体内に蓄積された脂質を中性脂肪と呼びますが、その中でも皮下脂肪と内臓脂肪に分類されます。

これらは蓄積される部位が異なり、お尻や太ももなど目に見える部分に蓄えられるのが皮下脂肪、内臓の周りに蓄えられ、目では見えないものが内臓脂肪です。

蓄えられる部位が異なる分、働きについても違いがあります。

  • 皮下脂肪
    体から体温が失われないようにする働きや、怪我から守るクッションの役割。
  • 内臓脂肪
    臓器が体内で移動することのないよう一定の位置に保つパッキンの役割。

それぞれ役割が異なる分、体にとっては必要な脂肪です。

中性脂肪とコレステロールの違いって?

中性脂肪とコレステロールはどちらも体にとって悪いイメージが強いですよね。これらの違いについて考えたことはありますか?

中性脂肪とコレステロールはどちらも脂質の一種です。しかしそれぞれに担っている役割が異なります。中性脂肪は上記で記載した役割であるのに対し、コレステロールは細胞膜の一部となったり、ホルモン、胆汁酸の材料となります。

言い換えれば中性脂肪が「エネルギー源」であるのに対し、コレステロールは「代謝・生命維持」の働きを担っています。
お互い関連して上がったり下がったりしますが、役割自体は全く異なるのです。

また、一言にコレステロールといっても種類は様々です。

余計なコレステロールを回収するHDLコレステロール(善玉コレステロール)や動脈硬化を進行させるLDLコレステロール(悪玉コレステロール)があります。

参考
HDLコレステロール
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参考
LDLコレステロール
LDLコレステロール値を下げる方法は日々の食事と習慣を見直すこと

健康診断を受けて異常値を指摘された、あるいは治療が必要と言われたら「大きな病気なのかな」「治るのかな」と不安になってしまうのも無理はありません。 治療は必要なくとも、生活習慣の改善が必要と言われるかも ...

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また、健康診断では、動脈硬化の進行度合いや危険度がわかるNon-HDLコレステロール値も重要になります。

参考
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Non-HDLコレステロール値を簡単に下げる大切な5つのこと

健康診断を受けると、さまざまな検査項目があり中には聞いたことがないものもあるかもしれません。 初めて聞く項目に異常値があると途端に「どこが悪いの?」「どうしよう…」と不安になってしまいますよね。 今回 ...

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中性脂肪の基準値について

では、健康診断等で中性脂肪について判断する場合、基準となる値をみてみましょう。
中性脂肪は血液中の中性脂肪の値で算出されます。

単位(mg/DL)

要注意 基準値 軽度注意 注意 要注意
30未満 30〜150未満 150〜300未満 300〜500未満 500以上

基準値よりも低い、29㎎/dL以下だった場合は「低中性脂肪値」であり、エネルギー不足の状態です。倦怠感や低体温となる危険性や免疫力低下のリスクが高まります。

それに対して中性脂肪の場合問題となりやすいのは基準値より高い、150㎎/dL以上だった時です。この場合、「高トリグリセリド血症」であり、メタボリックシンドロームの診断基準にも使われています。
しかし、この基準値は各学会によって少し誤差があり、男女別の基準値がこちらです。

  • 男性:39~198㎎/dL
  • 女性:32~134㎎/dL

さらに、異常値であり、かつ重度の場合は早急な対策が必要となります。

重症度 数値 改善方法・治療
軽度高中性脂肪血症 150~299㎎/dL 食事・運動療法の必要性
中度高中性脂肪血症 300~749㎎/dL 食事・運動療法に加え、必要に応じて薬物療法。
重度高中性脂肪血症 750㎎/dL以上 食事・運動療法、薬物療法。

400㎎/dL以上、中度高中性脂肪血症以上の場合には動脈硬化や生活習慣病リスクが高くなることから、早急な対応が求められます。

ただし、中性脂肪の値には変動があります。食後30分以降から上昇が開始され、ピークは4~6時間後となることからより正確な数値を知るためには食後数時間後は避ける必要があります。

一般的に健康診断といえば、検査日数時間前から絶食を指示されることが多いのはこのためです。

遺伝で中性脂肪が高くなる

肥満ではなく、生活習慣にも特に問題がない方の中性脂肪が高い場合、考えられるのが遺伝による可能性です。

遺伝だけが原因となって中性脂肪が高くなることを「家族性高脂血症」と呼びます。自身の家族、親族に高脂血症の人がいないか見直してみてください。

子どもにも遺伝するので、通常の人よりも中性脂肪が高くなることのないよう早い段階から意識する必要があるため、血液検査を受けることをおすすめします。

中性脂肪が高くなると起こるリスク

中性脂肪は必要な栄養素でありながら、できるだけ高くならないよう努める必要があるとされます。

では、中性脂肪が高くなることで起こるリスクにはどういったものがあるでしょうか?

動脈硬化

中性脂肪が高くなると、まず考えられるのが動脈硬化のリスクです。

動脈硬化とは、体のいたるところに酸素を運ぶ役割を担う動脈が柔軟性を失い、硬くなる状態を指します。

中性脂肪は直接動脈硬化を引き起こす原因ではありませんが、動脈硬化を促す、症状を加速させることは事実です。中性脂肪が高いことで動脈硬化の主な原因である悪玉コレステロールを増やすからです。

動脈硬化になると、血管内に血栓ができやすくなり、血液の循環を悪化させます。そうなると、脳梗塞や脳出血、脳卒中に加え、狭心症や心筋梗塞などといった深刻な病気を引き起こします。

脂肪肝

脂肪肝とは、脂肪がたまりすぎている状態を指します。

脂肪肝は自覚症状がほとんどないため、健康診断等の血液検査をする他見つける方法はありません。しかし、血液検査をしても値が正常であることもあるためその場合にはCT画像や超音波検査などの検査が追加で必要となります。

脂肪肝になると、糖尿病をはじめとする生活習慣病リスクが増大することから、早期から自身で意識的に対応することが求められます。

膵炎

中性脂肪が高いと、膵炎にかかりやすくなります。

膵炎とは、すい臓に起こる炎症のことで、むくみや出血を引き起こします。厄介なことに、自覚症状が少ないことから、早期発見が難しく気づいたときには悪化していることが多いです。

症状に気づくことができず発見が遅くなった場合、壊死することもあることもあります。

高い中性脂肪値でもう悩まない!日頃の生活習慣が中性脂肪を減らす

中性脂肪値の上昇は、誰にでも起こりうることです。体型や体質に関わらず、生活習慣の乱れは中性脂肪に繋がる危険性があることを知っておく必要があると言えます。

言葉を変えれば、生活習慣を見直せば、自分の生活の悪い面や改善点が見えるということ。それだけで中性脂肪値の上昇リスクは十分抑えることができます。

中性脂肪を軽視することは、動脈硬化をはじめとするさまざまな疾病のスタートラインとなりかねません。自分の体は自分で守る。そのためにも、日々の暮らしから変えていきませんか?

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イガラシ

管理人のイガラシと申します。薬剤師の資格を持ち、総合病院や調剤薬局に勤めていた経験もある健康のプロです。そんな私がこのサイトを立ち上げたのは、健康診断の大切さや必要性をみなさんに知って欲しいからです。「元気の手引き」では、健康診断の結果で身体のどこが悪いのか、数値が悪かった時はどうすれば良いのかなど分かりやすく解説しているので是非、お役立てください。

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